あのラインにもう一度……




私は、その視線を我慢して席に座る。

早く授業が始まればいいのにな。
そう思っていた。

そのときだった。
勢いよく教室の扉が開かれた。

私はびっくりして、扉の方を見る。

そこには、綾くんがいた。


「……梨…桜っ。」


相当取り乱している。
こんなこと、滅多にないのに。


「綾くんっ…。」



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