あのラインにもう一度……




梨桜side


綾くん、きっと、
あのときのこと思い出したんだろうな。

あんな辛い過去を……。


私は綾くんにおんぶされながら、
そんなことを考えていた。


「梨桜、家、着いたぞ。
歩けるか?」


早くも家につく。


「うん。大丈夫。」


私は、綾くんの背中からおりた。

足がまだ痛い。



< 80 / 178 >

この作品をシェア

pagetop