届くはずのない想い【改訂版完結】
「無理しないで、泣いていいんだよ」



千尋は、わたしの目を見ないまま言った。


それがなんだか悲しくて。



「うぅ、ヒック……うぅ」



声を出して泣いてしまった。



「わたしを喜ばせたかったから、嘘をついたんだよね」
< 129 / 403 >

この作品をシェア

pagetop