届くはずのない想い【改訂版完結】
鈴音は涙声で、「うん」と言った。


“お疲れ”とか、“ナイッシュー”とか、そんな言葉しかかけられない。


そんな自分に嫌気が差してくる。


試合に出れてたら、もっともっと、いい言葉かけられてたのかな?


みんなを支えられるような、元気づけられるような、言葉が出ていたのかな?


わたしは、自分の唇を噛み締めた。
< 170 / 403 >

この作品をシェア

pagetop