君へ~命を通して~
そう思うと急に目が覚めた。だがそこは花畑でも天使のいるところでもなく病院のベットだった。そこには愛しくてやまない優菜の姿があった。優菜?そう言おうとした。声が、でない…?「!!真…?」なんだ?また、でない…「真!!真!!真!!」そう、優菜は言う。「おかえり。」そう言ってくれた。ただいま。いいたいのに、どうしても声がでない。すると優菜はナースコールを押し言った。「あのね。もう真は声がでないんだって。」泣きそうな顔をしていた。俺は大丈夫だからって抱きしめてやりたかった。だが、体は動かないし、声はでない。
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