星降る夜に。



エステとスパを終えると、時刻はすでに17時を過ぎていた。

欲張って一度に3つもやったから、体はヘロヘロ。
でも肌は今までにないくらいツルツルしているし、フェイシャルエステのおかげで肌のくすみもなくなって、毛穴も目立たなくなった。

お義母さんにブライダルエステを勧められてもピンと来なかったけれど、こんなに綺麗にしてもらえるならやったほうがいいのかも知れない。



大輔さんに言われた通り、髪は簡単にお団子にした。
それから白い膝丈のAラインワンピース。
袖はパフスリーブで可愛いし、首元が広く開いているから鎖骨も見える。


……また褒めてくれないかと期待している自分がいた。






ホテル内のスカイラウンジに着くと、大輔さんは壁に寄りかかって立っていた。

スーツ姿だ。

薄いブラックの細身のパンツとベスト。それからワインレッドのチーフ。

思わず見惚れていると、こちらを向いた大輔さんと視線が合った。

大輔さんがこちらにやって来る。
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