星降る夜に。
「莉子はあのネックレスを大切にしています。毎日肌身離さずつけていて、ピアスとアンクレットも宝物だと言っています。この前も言いましたけど、吉岡さんのことを大切に思っていて、みのりちゃんの言う通り、あのときも今も変わらずに好きだと思います」






俺は莉子の手助けはしてやれない。
金もないし人脈もない。
莉子が家族を守りたいと思うのは当たり前だ。だから男だってそれにつけ込んで…。




「俺は莉子を好きです。莉子が俺を選んでくれるかは分かりません。でも…精一杯愛します。こんなに誰かを好きになるのは、きっともう…ありません」





あのときも今も、変わらずに莉子に惹かれている。忘れたことなんてなかった。


時々莉子の夢を見ては、心も体も莉子を求めていた。




莉子を抱いたあの夜、お互いがたまらなく求め合った。

莉子がこぼす甘い声、それを我慢しようとして唇を噛み締める姿、俺の指を甘噛みしながらこらえる表情、少しかすれた声で名前を呼ばれて顔を見ると、莉子は泣きそうな表情と声で俺を求めてくれた。


抱きしめて眠ったときの何とも言えない幸福感を、今も憶えている。
何一つ忘れていない。


これは俺の最後の恋だ。
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