星降る夜に。
「母さん、いい加減にしてよ!仕事のことだって分かるわよ、うちの旦那だって働いてるんだから。だけどどうして莉子を思いやれないの?ありがとうって、どうして言えないの?一番この家のことを考えて、悩んで、我慢してたのは莉子なのよ!幸せになりなさいって、どうして言えないのよ」




ものすごく興奮している姉の背中をさする。
こんなに怒ってはお腹の赤ちゃんによくない。ごめんね、私のお姉ちゃんとして、私をかばってくれているの。



「莉子、ごめんな。父さんが自分で何とかしなきゃいけないことだったのに…。家のことはもう何も考えなくていい。誠くんとのことも、何も話さなくていい。莉子は莉子の人生を生きてくれ」



父は何か言いたげな母を見て、何度か首を振っていた。

言いたいことは山ほどあるだろう。私には答える義務がある。
それだけのことをしたのだから。


私はこれからどんなふうに生きていったらいいんだろう…。





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