星降る夜に。
私は秋に結婚する。
大手出版社「高城出版」の次期社長―――つまり跡取り息子の誠さんと。
それなのに私は今、こんなところにいる。
出会いの島と呼ばれていているようなところに…。
ここは友人同士で来る人が多いらしく、グループデートを楽しんでいるような人たちや、簡易合コンをしているような人をちらほら見かけた。
ここでカップルになったとしても、それぞれの住むところに帰ったあとはどうなるんだろう。海やスキー場で知り合ったカップルが、その後ほぼ別れると聞いたことがあるけれど、同じようになってしまうんだろうか。
私は彼氏が欲しいわけじゃない。
婚約者は私にとっては立派すぎる人で、何の不満もない。
だけど姉は心配しているらしい。
「純粋に相手を好きで結婚するのか?」と。
彼も彼の両親も優しいし、私は本当に恵まれていると思う。
だけど一つだけ。
「一生忘れられないような恋をしてみたい」という思いはある。
大手出版社「高城出版」の次期社長―――つまり跡取り息子の誠さんと。
それなのに私は今、こんなところにいる。
出会いの島と呼ばれていているようなところに…。
ここは友人同士で来る人が多いらしく、グループデートを楽しんでいるような人たちや、簡易合コンをしているような人をちらほら見かけた。
ここでカップルになったとしても、それぞれの住むところに帰ったあとはどうなるんだろう。海やスキー場で知り合ったカップルが、その後ほぼ別れると聞いたことがあるけれど、同じようになってしまうんだろうか。
私は彼氏が欲しいわけじゃない。
婚約者は私にとっては立派すぎる人で、何の不満もない。
だけど姉は心配しているらしい。
「純粋に相手を好きで結婚するのか?」と。
彼も彼の両親も優しいし、私は本当に恵まれていると思う。
だけど一つだけ。
「一生忘れられないような恋をしてみたい」という思いはある。