星降る夜に。
そうだ、シュノーケリング体験も出来るとホテルの人が言っていたから、戻ったら申し込んでみようかなぁ。



「ねぇ、一人?」



ちょっと軽いような、明るい声が耳に飛び込んできた。

ここに来ている人はみんな出会いを求めて来ているわけで、こんなナンパだってそこら中で起きてるんだろうな。


「ちょっと!無視するわけ?」



急に髪の毛を引っぱられて、全然痛くないけどびっくりして振り返る。

私の髪の毛は胸まであるロングヘア。


振り返った先にいたのは、ニコニコしている30代くらいの男性。
デニムのハーフパンツと黒いタイトなタンクトップ、それにビーチサンダル。

髪は短髪で、形のいい額が出ている。頭にはサングラスが乗っていて、丸みのある二重の目とくっきり通った鼻筋。
ソース顔っていうのかな?


その人は私の隣にドサッと座った。


ほどよく鍛えられている二の腕がとっても逞しい。少しなで肩っぽいけど、横から見る首から肩のラインがセクシーだ。
< 5 / 171 >

この作品をシェア

pagetop