星降る夜に。
♢婚約者と惹かれる男
大輔さんとは結局、金曜日に会う約束になってしまった。
私の仕事が終わってから一緒に食事をして、終電までには帰る。
車で家の近くまで送ると言ってくれたけれど、そういうわけにはいかない。どこで誰に見られるか分からないし、独身同士だって男女の友情は理解されにくいと聞く。
結婚を控えている私は尚更なんじゃないかと思ってしまう。
それに、大輔さんとは友達になんてなれない。
「莉子はもっと肩が出るようなデザインがいいんじゃない?ほら、ビスチェだっけ?あんなやつ」
親友のみのりは、私がこの前のドレス選びで試着したときの写真を見てそう言った。
みのりとは中学からの付き合いで、私の両親も姉も知っている。
「そういうのも良かったんだけどね。色々着てみてオフショルダーにしたの。披露宴は着物ね」
「旦那の好みか。人前であんまり肌を出してほしくないか、気にしないか、男ってどっちかだもんね」