星降る夜に。
遅いランチは、大輔さんがよく行くという近くのラーメン屋に連れて行ってくれた。
ニンニクを使っていないという餃子が美味しくて食べ過ぎてしまうと、大輔さんは私の食べっぷりを思い出して笑っていた。
再会したあと、連絡をしないまま時間が経ってしまったとき、彼は私の会社までやって来て一緒に昼食を摂った。
あれからまだそんなに経っていないのに、ずいぶん経ってしまったような、懐かしい気持ちになる。
日が暮れてからは東京タワーに連れて行ってくれた。
子どもの頃に来た記憶があるくらいで、大人になってからは一度も来ていない。東京に住んでいながら全然来ない場所だ。
大展望台は家族連れやカップルで賑わっていた。
ゆっくり景色を見るには人が多い。
「莉子、こっち。スカイツリーが見える」
大輔さんに呼ばれて窓ガラスに近づくと、ライトで彩られたスカイツリーが遠くに見えた。
近くから見ると大きさに圧倒されるけれど、こうして離れて、しかもライトアップされた姿はロマンチックだ。
ビルのネオンもこうして高いところから見ると、幻想的で綺麗だと思える。