裏の世界の地味子
目を覚ますといつもとは違う光景だった。
あ、私昨日……倒れたんだっけ。
「……あ。起きた?おはよ」
「お、はよう……」
昨日の男だ。名前は確か……
「奏だって。紫月奏!どうせ忘れてるだろうって思ったけど案の定だな」
「もう帰る」
「はっ!?いやっ……ちょっ、もうちょい!もうちょいここにいて!」
「何で」
「いやー、初めてだから。……繊細過ぎて、今にも壊れそうで消えそうな……可憐な花をみたのは」