裏の世界の地味子
「それ、嫌がらせ?」
「はい?」
「私、強憐って言われてるんだよ」
そう言うと元々大きい目が更に大きくなって、目の玉が落ちてきそうだ。
「私、この名前嫌いなの。だって可憐なんかじゃないし、花なんかが似合うような人間じゃない。それに私は強い」
「そうか?俺はお前に会ってると思うぞ?強憐。
強いしかっこいい。
けど放っておくとすぐに崩れて、
消えてしまいそうだ」
「……ッ」
まるで私の心が見えているようだった。
ムカついた。
図星過ぎて。
自分でも分かっていた。
そろそろ壊れそうなことくらい。