Revive
2年D組のクラスの前を通ると、まだ何人か生徒が残っているのが見えた。
僕は2年E組の教室に入るとすぐに足を止めた。
「え・・・?」
教室には、1人だけ机に向かって何かを書いている秋山がいた。
秋山は僕に気付くとガタッと立ち上がった。
「あ・秋山・・・」
秋山は泣いていたようで手で涙を拭いた。
「こ・来ないで!」
秋山はそう言うとそのまま走って教室を出ていった。
よく分からないまま僕は自分の席に向かい鍵を探した。
机の下に鍵が落ちていた。
僕はホッとして鍵を拾うと、秋山の机の上に何冊かノートが広げられているのが見えた。
さっきまでノートに何かを書いていたように見えた。
僕は少しそのノートに目を通した。
【私には好きな人がいます
彼は、優しい瞳をしています。
晴れた日の、
青い空を見ると、
いつも彼のことを思い出します。
彼は綺麗なブルーの瞳をしています
しかし、みんなが彼を恐れています。
私は、彼に触れることができません】
最後の文字は歪んでいて、秋山の涙で濡れていた。
僕は震える手でそのノートを手に取った。
表紙を見ると、それは恋ノートだった。
「うわっっ!!」
僕は慌ててそのノートを秋山の机の上に戻した。
「どういうことだ・・・?」
僕はとりあえず、急いで教室から出た。