Revive


僕と斎藤は学校の外に出た。

すると、5人の男子達が僕を待っていた。
全員3年生だ。

「あ、来た来た!」

3年生が2年生である僕を呼び出す理由が分からなかった。
それに僕は転校生だ。目の前にいるのは初めて見る顔ばかりだし、
先ほどの斎藤の行動を見ると、かなり危険な予感がする。

「君、あの眼帯した夢野と一緒にいる子だよね?
転校生の空野・・・翼君だっけ?」

夢野の噂はもう学校中に広まっていることを知っている。

「君達は随分と仲が良いみたいだけど、
もちろん夢野の噂の話を知っているんだろう?」

そう言われて僕は頷いた。

「俺達は確かに噂を信じていた。
だけど今はもう違う。
君といつも一緒にいる夢野を見て、
噂を信じてたことがバカバカしくなったね。
君は死んでいないし、
あの眼帯をしている右目に何があるとも思えない。
呪いとか色々と言われてるけど、
今まで夢野の前で人が死んでいったのは
全部偶然に決まってるんだ。
そう思わないか?」

僕はまた頷いた。

「それなら・・・皆さんは、
眼帯を外した夢野の右目を見ることができますか?」

僕がそう言うと、みんなは驚いた顔をする。

「お前は見たことがあるのか!?」

僕はそれ以上何も言わず、3年生達を見た。
もちろん見たことがない。
夢野はこのまま眼帯を外さないつもりでいる。

「僕は・・・・・・」

僕は3年生達を睨み付けた。


その時、僕は夢野を見つけた。

夢野が1人で歩いていくのが見えたのだ。

僕は急いで夢野の所へ走った。





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