Revive
夢野は僕に気付くと立ち止まった。
「夢野!あいつらは!?」
僕は辺りを見渡して夢野を呼び出したあの2人組を探す。
「もういない。大丈夫だ」
夢野はいつも以上に落ち着いていた。
何があったのか話そうとしない。
「僕も別の3年に・・・斎藤って奴に呼ばれて・・・」
僕は後ろを振り向いた。
斎藤達はもういなくなっていた。
結局、何がしたかったのだろう。
「そいつに何かされたのか?」
夢野は心配そうに僕を見た。
「いや・・・ただ、夢野について聞かれて・・・。
もう噂は信じてないって言ってたけど・・・」
僕は夢野がボーッとしていることに気づいた。
「夢野?」
僕が夢野の肩に手を置くと、夢野はハッとして僕を見た。
「その斎藤って奴も、俺を呼び出した奴らの仲間だな」
夢野は何か考えているようにみえた。
「嫌な予感がするな」
僕はそれを聞いて頷いた。
「僕も・・・嫌な予感がする・・・」
夢野はさっきの2人組と何の話をしたのだろう。
何のために夢野を呼び出したりしたのか。
夢野は結局最後まで教えてくれなかった。