わたしは生きる~きみがいるから~


「なっ、ど、どうなってんだよ…」

フェンスの向こう側に手首を血だらけにして座ってる女の姿があった。


俺の頭のなかはパニック。


「は、ハンカチっ!…って俺、もってねぇよ」


とりあえず止血しなきゃまずい

そう思った俺は、女のスカートのポケットからハンカチをとり血をとめた。


女に意識はない。

死んでんのか…?いや、脈はある。



「――――――ろ…きろ…」



< 8 / 74 >

この作品をシェア

pagetop