文学少女とスイートプリンス
「ゆゆー、オレにも構ってよ」
「いやです。めんどくさいです」
パラ、とわたしは次のページをめくる。
今読んでいるのはファンタジー小説。
ちょうど主人公が敵その一と『仲間になろう』と言っている場面。
ちょっと感動でいいところなのだから邪魔しないでほしい。
普段、わたしはいろいろな本を読むけど、だいたいが友情ものや冒険ファンタジーやサスペンス…
恋愛ものは読みません。
なぜなら……
などなど考えていると
「えぃっ!」
「あっ、ちょ……」
わたしがじとっとした目を向けると嬉しそうに笑う。
どMですか。