【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―


「席近いじゃぁん」


「え、エリちゃん」


「いえーいいえーい」



ハイタッチを要求するエリちゃんに私は軽く手を合わせながら驚きを隠せない。

全然気づかなかった。


真ん前に居たと言うのに。


エリちゃんは一度キノの席を見てもう一度私の方を向いた。



「来てないね」


「うん」


「明日は来るよきっと」


「うん」



エリちゃんの言葉に励まされ私はやっと笑えた。


エリちゃんが前の席でよかった。


案外やっぱり運がいいのかも。


そのあと夏の課題テストが連続で行われた。


昼休みを挟みまたテスト。


テストの出来は

うーん

悪い。



まあ、予想通りだ。

課題適当に終わらせたし


< 132 / 415 >

この作品をシェア

pagetop