【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

世界で一番キノを



「……カ…タカ…」


「え…………キノ……?」


うんん…?

眠い目を開けるとキノの顔が視界いっぱいに広がった。



「なっ!?き、キノ!?」

「しっ」


手のひらをぐっと当てられ私は目を見開いたまま口を閉じる。


なぜキノがここに…


私のベッドに潜り込んでいるキノ…


あれ

なんで服着てないの…!?


「き、キノっ、服…っ」


「え?あー、もしかしてタカ覚えてない?」


「ななななにを…」


「ひでーな、昨夜あんなに一緒に遊んだのに」


「昨日は一言も話してないじゃん!!ぎゃあぁあ!!」



自分の姿を見て悲鳴

キノと同じく私も服を着ていなかった。



「何今さらあせってんの?
昨夜はあま〜い声で俺の名前呼んでたくせにぃ」


「は?は?は?うそっ、嘘だっ!」


「嘘じゃなーいよ、

ねえ、もっかい遊ぼ?」



そう言ってキノは私に顔を近づけて唇をペロッと舐めた。



「あ、あうぁああ」


「ぷ、タカったら真っ赤。
昨日はあんなに夢中だったのに、かーわい」



キノの顔をつきはなそうと両手をキノに押し付けると
頭に触れた手が妙なものに触れる。


え、なに、これ


……み、耳!!



「き、キノっ、耳がっ、猫耳生えてるんだけど!?」

「んなとこ気にすんなよ、
今は俺の顔だけ見て」


「いやいや!?気にするわ!!猫耳生えてんのよ!?」


「うっさい」


そう言うとキノは胸元に顔を埋めると舌を這わせた。

「あっ、や、だ、ちょっ、耳…」


「声出さないで」


キノの舌の感覚が妙にザラザラと胸を這って

手の甲を口にあて必死に声を押さえた。



……


ザラザラ…?
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