【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

「ヒロちゃん、じゃ、帰るね。
お母さんとお父さんによろしく」


「ああ、ありがとな」


ヒロちゃんからの感謝の言葉
少しくすぐったくて笑った。


「いーや、幼なじみですから」


「おくる?暗いだろ」


「こんな田舎で誰も襲わないよ
近いし」


「まあ、そっか」



カバンを持って靴をはく。
今日は楽しかった。

これからは
もっとヒロちゃんの近くにいられる。


いて、いいんだよね。


和解もしたし。




「エリカ、また、明日な」


明日


また明日


その言葉が無性に嬉しくて。


また明日
会えるね


「バイバイ!」


至近距離で手を振って外に出た。


今日も綺麗な空が広がってる。



優しいヒロちゃん

ああ、大好き


たとえ私じゃなくても

ヒロちゃんのこと誰よりも

世界で一番!




秋が深まっています。


秋には二年生の行事でキャンプが催されていたりする。

きっと、楽しくなるだろう。


そして


何かが起こりそうな


そんな

予感。


がしたりしなかったり、…なんて。




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