【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―
布団のなかで呻いていると大輝ちゃんがごそごそと潜り込んできた。


大輝ちゃんは気が利くお利口さん


かわいいかわいい

私とキノの子猫。



キノは大輝ちゃん連れてきたとき俺たちの子だって言ってたね。

もし

本当にいつかキノと私に子供が出来たらキノはきっと喜んでくれるよね。


そのときは
どんな名前にするんだろう。


まあそれまで付き合ってるかわからないけど


だけど

なんとなく思うよ。


私はこの先キノを嫌いになることなんてない。

キノが私を嫌いにならない限り
キノが私を必要としている限り

何があっても私はキノのそばにいる。


私にもキノが必要


キノがいなかったら誰かを本当に好きになることも自分よりも大切に思うこともなかった。


味気ない日々をただ淡々と生きていたはずだ。


私にはもう

キノのいない日々が考えられない。


私の日常はキノを中心に回っている。


改めて思う

キノでよかった。


キノを好きになれて

本当によかった。



だからこそ

もっともっと知りたい。


キノの苦しいこと辛いこと
なんでも知りたい。

< 236 / 415 >

この作品をシェア

pagetop