【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―
どこの国だろう
アメリカか、普通に。
始め児童擁護施設の話かと思いきや開始十分でいきなりの十年後。
主人公もヒロインも成長し二人は結婚していた。
児童擁護施設に居た二人はお互いの事情を自分と重ねて互いに大切に思い家族のように生きていた。
その二人が結婚して
幸せな家庭を築いているかのように思った。
しかし
それだけじゃないのは当たり前で。
衝撃のラストに私は息を飲んだのだった。
約2時間弱の観賞
目を離さず見ることができた。
エンドロールが流れてきたので周りに目を移してみる。
エリちゃんは目を潤ませていた。ほんとに素直な子だ。
マヒロくんはふーんみたいな顔でブドウをつまんでて
アザミくんは
「あれ、アザミくんは」
「ああ、なんかトイレ行ったきり戻ってこないな」
「そう」
エリちゃんが鼻をすすりながら余韻にひたってるのはとりあえず置いておこう。
邪魔するの悪いし。
確かに、いい話だった。
飽きずに見れたしそれこそ立ち上がれないくらい夢中になってた。
アザミくん、あんまり面白くなかったのかな。
「私もトイレ貸して」
「どーぞー、二階にもあるよ」
エンドロールを他所に私はトイレに向かった。
目的はトイレじゃないわけだが。
廊下に出てトイレへと進む。
トイレの右側はすぐ階段に繋がっている。
階段を見上げ私はそちらに体を向けた。