【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―



「いいでしょ?木野くん前から気になっててね

高橋さん、仲いいけど、彼女なの?友達?

どっちでもいいんだけどね?

木野くんて可愛いよね」


「何言ってるの」


「木野くんくださいって言ってます」


「ダメです」


「お願い、私どうしてもね、ほしいの、こう…

耳たぶ触って一日中撫でてあげたいの!!」


「ぜっったい、ダメーーーーー!!!!!!」



七瀬さんの目の前で大声を出したら
七瀬さんはびくりと一歩さがった。


うわ、私なに寒いことしてんの




「そ、そんなに怒んないでよ〜
いいじゃない、だって高橋さん、木野くんにあんまり優しくないしー」


「キノは、私のだから!!今さら何ほざいてんのこのアマ!!」


「すっごーい!いつもクールビューティな高橋さんが
暴言はいてる!大丈夫?」


はっっ

な、なにを私取り乱しているの。

しかも七瀬さん相手にアマだなんて
私何様なの!?


七瀬さんはけろっとした顔で可愛らしい顔を相変わらず私に向けてる


悪意のない顔


私は

なんて醜いの。



「ご、ごめんなさい、

なんか今変なこと言ったけど、気にしないで」


「うん!わかった

じゃあ、木野くんに手を出してもいい?」


「どうぞ、七瀬さんに好かれるならあいつも嬉しいんじゃないかな」



これでいい

熱くなりすぎよ私


こんなのどうってことないでしょ。

キノが誰に好かれようが


私が口を出す意味なんてどこにもない。

キノはキノ


どうぞ楽しくやってください。

可愛い可愛い

あなたの耳たぶ触って一日中撫でてあげたいシンデレラさんと。
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