【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

宝___3




あれから、学校が始まり、俺は毎朝タカに付いていって学校に通った。

クラスがタカと同じだったのは何者かの配慮かは知らないけれど、とりあえずよかった。


タカは学級委員だったから、俺の世話をするように先生にも言われてるらしく色んなことを教えてくれた。


タカは人気者だった。


それこそ男女問わず、誰からも好かれるような、

学校に居るときは、なんとなくタカが遠くに感じられた。


もともと話すことが苦手な俺は、ここでもやっぱり人見知りが発動して誰も寄せ付けないオーラを出しまくっていたが、タカがよく来てくれたから次第に数人の男子と会話くらいならできるようになった。


ここで言っておくと、俺がここまで割りと普通に出来ているのは奇跡みたいなもので、いままで俺が過ごしてきた学生生活からは想像もできないほどだった。



それも、これも、タカのおかげなわけで。



俺がクラスに馴染めるようにあれこれしてくれていたのは、わかっていた。

ここまでしてもらえるのは、少し申し訳ないというか、惨めさも感じてくるけど、

素直にありがたいと思えるのはタカがほとんど無意識にそれをやってのけるからだ。


タカは誰に対しても平等で、いわゆる女子のグループに属していない。


見る限り、うちのクラスの女子はイケイケのかわいい子グループ、ゆるい子達グループ、さえないグループなどなどに別れてるらしい。


タカは、気分によって色んなグループを行き来していた。


それこそさえないグループのなかに入って漫画の話をして盛り上がってることもあれば

男子の輪に入ってゲームの話をしたりする。

イケイケの女の子たちと芸能人について語っているときもある。



とにかくタカの守備範囲はバカみたいに広かった。



タカは、ゲームも好きだし漫画も読む。おしゃれも人並みに好きだし、テレビも大好きだ。

加えて、昆虫とか深海魚とかにも関心があって、雑学が多かったりする。







で、タカはカエルが好きだ。




それはもう、異常なくらいに。



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