【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

この気持ちは今は伝えることは出来ないけれど、

俺だって、きっと、これからもずっとタカに恋をしているのだと思う。


始まりは、タカラの面影をタカに重ねて、探していた。


けれど、

タカラはいつも俺のなかで生きてた。


探したって
見つからない。


俺はこれからも、タカラのことを大切に思いながら、高橋冬に恋をしていくんだと思う。


それが、間違っていることなのだとしても。


理性で押さえられるものじゃないんだ。





どんなに過去に大切でかけがえのない人がいても、
恋をするのは一瞬の出来事で、


その気持ちは、どうやっても、逆らえはしない。



だから、

どっちの気持ちも、大切にしたいって思うよ。




永遠に守りたい気持ちも、

逆らえない恋心も、




それがどんな道を作ったとしても、

もう、自分を嫌いになったりしないよ。




たくさん悩んで

たくさん苦しんで、もがいて、


そうやって、

これから、生きていこうと思う。






これが、答えです。



これが、

俺です。






宝探しは


もうこれでおしまい。





宝はいつでも

一番近くに居てくれた。





ずっと


側にいてくれた。






タカラは


これからも

俺のなかにいる。












高橋冬は




俺が勝手に恋した一人のとても可愛い女の子でした。