【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―
キノの手が腕が背中にゆっくりと回されて
ぞくっと身体中が反応した。
キノの体、大きい
すげえ大きい
ぎゅーっと大きな腕に抱き締められ
腕をどこにやればいいのか分からず宙に浮いたまま。
キノの体が密着している。
キノの力が強くて少しのけぞっている。
心臓
うるせー
キノの吐息が肩にかかる。
「…………タカ、」
「な、にですか」
「キスは」
「はい!?」
「キスもしたい、タカに、触りたい、
てか、タカとエッチしたい」
「待って待って待って待って待って!!!!」
色々ぶっちゃけすぎだろ!?
なんか、なんか
いつものキノじゃないし!!
バカでアホのキノどこ行ったんだし!!
「じゃあ、どこまでいい?」
「そ、そんなこと聞かないでよ、
てか、なに、どうしたのいきなり
キノ今までそんなこと全然なかったじゃん」
なんとか冷静に聞こうとキノから距離をとるが
キノの大きな手のひらが私の手を躊躇いもなく強くにぎった。
初めて見るキノだった。