【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―

頭の整理が追い付かぬまま会話に終止符をうたれ

バスケ部の元気な最後の挨拶が聞こえて
私とキノは慌ててギャラリーを降りて体育館入り口に走った。


マヒロくんが出てくるのを見計らい
私はマヒロくんを呼び止めた。


「な、なに?なんでいんの」


「買い食いしよう」


「買い食いしよう」


「なんなんだよいきなり!」



怪訝な顔のマヒロくんを逃がしてはならないとキノがマヒロくんの後ろに回り込んで挟み撃ちする。



「マヒロくん、いこう」


「なんなの?マジで……いかねーよ」


「いくぞ!マヒロ!」


「あ、ちょ、おい!」



キノは無理やりマヒロくんの腕をとるとマヒロくんを引っ張って歩いた。


なんかマヒロくんていつもこうだな…



「まてって!わかったから、カバン持ってくるから待っとけ!」


「わかった!」



しぶしぶマヒロくんは部室に行くと制服に着替えてカバンを持って戻ってきた。

すまないマヒロくん早く帰りたいだろうに


そうして私とキノはマヒロくんを連れてお馴染みのたこ焼き屋に向かった。

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