【完】宝探し―世界で一番愛しい人は―



マヒロくんの腕を掴んでいた手が

いつの間にか指に絡まっていたことに気がついたとき

私はある場所にたどり着いた。



どこにでもあるような一軒家

表札には"長谷川"と、マヒロくんの名字が書かれていた。


マヒロくんは鍵を取り出して扉を開けると無言のまま私の手を引いた。


初めてマヒロくんの家に来た


けど、別に家まで来なくてもよかったんじゃないか。

なんとなく話しかけるのも怖い表情だったので私から何も言えず、


「靴、脱いで、あがって」

「は、はい、ちょいまって」


脱いだ靴を揃えようとする前に握った手を引っ張られた。


なんか、乱暴じゃない?


いつものマヒロくんじゃないみたい

やっぱり怒ってるから?


階段をあがって、マヒロくんの部屋らしき場所に入っていくと


こざっぱりとした部屋が広がっていた。


おお…

いきなり来たのに
なんて片付いている部屋なんだ。


キノとは大違いだ…



「わっ」


そんなことを考えていると
マヒロくんに乱暴にベットの上に投げられた。


急すぎて頭が追い付かなくてぐらぐらしていると

マヒロくんが覆い被さって私の服に手をかけた。


制服ボタンが慣れた指先によって上から外されていく。

下着を上にまくし上げられ
私はブラだけの姿になった。

Tシャツをすばやく脱ぎ捨て


マヒロくんの顔が、

胸元をくすぐったとき


私は息を飲んだ





「うわぁあああぁぁあぁあっっっ!!!!?」
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