『死』と言う名の何か【短篇集】
一年目が終わると同時に彼は学校を辞めた。

そして、家に居られなくなった彼は友人の家を渡り歩いた。

生活に必要な金は恐喝して作った。

そんな生活をしていた彼だが、とうとう行き詰まってしまった。

もう、頼れる人間が居なくなってしまっていたからだった。

それは、家を出て二年目の事だった。

ふらふらとさ迷いながら彼は今までの生き方を初めて振り返っていた。

今まで見下していたその他大勢と自分を比較してみた。

結果、自分はダメな人間だとやっと気づいたのだった。

そして、今までの自分の行いがいかに恥ずべき事なのかようやく理解した。
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