『死』と言う名の何か【短篇集】
改めてこれから生きていく為に仕事をしてみようかと思っても、住所がない彼を雇うとこなどあるわけがなかった。

どうしようかと絶望したた彼は、実家に帰る決心をした。

今までの事を両親に土下座して詫びようと固く誓った。

許して貰えるかはわからないが、これからは真面目に生きよう。

周りに比べて遠回りをした彼の人生にようやく光が差し出していた。


久々に自宅へと歩む彼の足取りは重かったが気持ちは清々しい。

実家に続く街並みはたいした変化はなかったが、彼には新鮮に思えた。

そして、大通りに差し掛かったときだった。
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