恋人は高校生組長
ワタルは口元をへの字に曲げたまま、こほんと咳払いをした。



『その子供が、どうもお嬢と同じ年らしいのです』

『え、私と同じ?』

『はい』




ワタルが端正な顔立ちをきりりと引き締める。

銀縁眼鏡の奥の目がきらっといたずらっぽく光った。




……うぅ。


私は嫌な予感に顔をゆがめた。

これは、ワタルがマズいことを考えている目だ。




案の定、とんでもない言葉が出てきた。




『それで、お嬢がお会いになるのはどうかと』

『えぇ~~!?私がぁ!?』
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