恋人は高校生組長
「玄武はそーゆーことを
ガチでやらかすやつらなんだよ……!」



愛斗は必死に訴える。

その目は、これまで見たことがないほど真剣だった。




「愛斗……」

「くそ……こうなった以上は……」




愛斗は唇をかみしめる。

そして青白い顔のままで、その血まみれの男性に視線をやった。




「……ワタルさん、歩けますか?」

「えぇ、なんとか……」

「この近くに、ひとつ心当たりがあります」

「「え……?」」



俺とその男性は、そろって愛斗に問いかける。

そんな場所……どこにあるってんだ?




「こいつの居場所が割れてるんなら、逆に狙われないと思うから」




愛斗は、自分に言い聞かせるように小さくうなずいた。




「青龍組に行きましょう」
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