恋人は高校生組長
愛斗に初めて出会った時は、めちゃくちゃビビった。


だって、金髪でピアスジャラジャラの男だよ?

フツーに怖いよ……



でも『白虎のアタマ』っていう単語で、”私と同じなんだ”って分かった。




『答えろよ。白虎の組長なんだろ?』

『……あなたは誰?』

『南倉愛斗』





ミナミクラマナト……

私の頭の中で、何かがつながった。





『ミナミクラって……』

『そ。朱雀の南倉』

『朱雀の……』



思わず言葉を失う私に、愛斗は、明るくて甘い笑顔で笑った。



『あんたが白虎のニシミヤルリカ、だろ?』




愛斗は、照れたようなぎこちなさで私の名前を呼んだ。



うなずくしか……なかった。
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