恋人は高校生組長
私の涙に気づいた幸祐は、はっと息をのんだ。


そして私に駆け寄ると、すぐにギュッと私を抱きしめた。







「なんで……泣くんだ?」



私の髪をなでながら、幸祐が優しい声で尋ねる。




「悲しいの…………っ」

「何が?」

「私のこと、汚れてるって思ってない?」

「なんで?」




幸祐は、なお強く私を抱きしめる。




「瑠理香はきれいだよ。
誰よりもきれいじゃんか」
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