恋人は高校生組長
それにさ、とつぶやいてみる。



「何があったって、俺、そんなこと、気にしねぇし」



愛する人に、どれほどの罪があったとしても。

その人の背中に、重い過去があったとしても。


それを含めて愛し抜くのが『愛』だろう?




「そのくらい、瑠理香のこと好きだよ、俺」






そして、俺は、体を離した。

キスを……しようと思った。




いとしくて、
いとしくて、たまらなかった。



なのに、その瞬間……







バサッ………………







「…………っ!」



バスタオルの結び目がはらりとほどけた。
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