恋人は高校生組長





「ワタルゥ……」




店を出た私は、ワタルに呼びかけた。




「何ですか、お嬢」

「あの店って、組長候補がいる店なんだよね?」




(何かの間違いだったらいいのに……)




私の願いを無視して、ワタルは自信たっぷりにうなずく。





「間違いなくそうです」

「……ってことはさぁ」




ごくんと唾をのんだ。




「青井君が、その……」

「次期、青龍組組長になるはずです」
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