Mr. Unknown
 頭に来た俺はコテンパンにしてやろうと馬を走らせ、

 でかいブァッファローを血眼で探した。


 小さい奴には目もくれずひたすらでかいのだけを追ったんだ。


 俺はギリギリの所で大物を見つけた。



 そこからは慎重だった。


 悟られない様うまく風上に回り込み、

 息を殺し、獲物がこっちを向くのを待った。


 草に伏せ、虫が顔の前を通っても俺は微動だにせずチャンスを待った。


 獲物は何かの拍子にこっちを向いた。


 俺はそれを見逃さず奴の眉間にずれなくぶち込んだ。



 その瞬間、あの生意気なガンマンに勝ったと思ったね。


 あんな大物は中々お目に掛かれないからな。
 
 
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