Mr. Unknown

　私は必死でクロックを横に退かせると道を挟んだ向かい側の男を見たんです。


　既に男は両手に拳銃を持ち、

　席の隙間にしゃがんで次に備えていました。


　私を助けてくれた男は大声で

　「通路に立てば殺す！
　
　　　　　　　　　殺すぞ！」

　と叫びました。


　三回警告した後に彼は私を見ながら、

　座席から飛び出し、

　通路を走る様に銃を両方向に連射したんです。


　乗客はパニックになっていたので、

　タイタンズの警告かと思い通路に出ませんでした。


　つまり通路に立っていたタイタンズはめっためたに撃たれ倒れたんです！


　列車強盗どもは焦って身を隠し、

　次に恐る恐る様子を伺っていました。


　「全員伏せてろ！

　　　頭を出せば警告無しで撃つぞ！」


　そう言った強盗達はそろそろと硝煙が上がる位置へと進み始めたんです。