Mr. Unknown

「情けねえな、おい!」

 
 厄介な男は立ち上がり、俺に顎で合図を送った。

 
 俺はさっきと同じように直ぐにウイスキーを注ぎカウンターへ出した。


「俺が奢ってやる。

 レモネードが飲みたきゃご婦人方のパーティーにでも行くんだな。

 
 フリフリのドレスでも買ってやろうか?

 
 その代わり今夜は俺のベットへ来い!」

 
 その男は奴にウイスキーを頭から足らし大声で笑った。

 
 回りの客も笑っていたが、俺は笑えなかったね。

 
 これは喧嘩になる。

 
 店の中で暴れられて一番困るのが俺だ。


「親父、レモネード」

 
 そいつが無視した瞬間に俺はおっぱじまるのが分かったよ。
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