Mr. Unknown

「大物ぶってんじゃねえ!」


 厄介な男は怒り、男の肩を掴んだ。

 
 いや掴む前だったかもしれん。

 
 その瞬間には吹き飛んでいた。

 
 口から流れる血を袖でふきながら、そいつを見上げていた。

 
 ここで終われば問題は無かった。

 
 しかしそいつは何事も無かったかの様に言いやがったんだ


「レモネードは出せないのか?」

 
 それが吹き飛ばされた男のプライドを一層傷つけた。

 
 俺は厄介な男の性格も知っている。

 
 もうこうなったら止まらないだろう事も知っていた。


「おい!レモネードはお預けだ。

 表に出ろ!

 調度しょんべんに行きたかった所だ。
 

 墓に入れてから俺のレモネードを飲ませてやる!」
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