手の届かないキミと
「そう。そうしたら、きっと、相手の心に響くわよ。」
だから、自信持って言ってやんなさいって。
それからミチルさんは、私の三つ編みにしていた髪を引っ張った。
「このお下げはなーに?」
私はまた今日から、髪型を三つ編みに戻していた。
「落ち着くんで…」
「落ち着く?こんなんが?」
「あの、はい。それに邪魔にならないし…」
私の言葉が言い終わる前に、ミチルさんは三つ編みを結っていたゴムをとった。
「だめよ~、こんなんじゃ。余計ひ弱に見えちゃうっ!」
そう言いながらミチルさんは私の髪をポニーテールに結い上げた。