手の届かないキミと
それからミチルさんは、
「車で送るのに、かえって歩いて帰るのよりも遅くなっちゃってごめんね。」
リョウの分も謝るってぺこりと頭を下げた。
「そんなっ…謝らないでください!」
「そう?大丈夫?」
ぱっと瞬間で頭を上げて、うれしそうな顔でたずねるミチルさんがとてもかわいい。
「はい!送っていただいて、ありがとうございました」
「あ、待って、見て」
そう言ってミチルさんが見せてくれたのは、受信したばかりのメッセージ。
「リョウ、成功したみたいね」
「ほんとだ…」