手の届かないキミと
リョウさんがメッセージとともに送ってきた写真には、
くしゃっとした笑顔のリョウさんと、
その隣にはカノジョさんだろうか、可愛い女の人が写っている。
女の人は泣いたあとなのだろうか…瞳がちょっと赤い。
「これで私も一安心だわ。
さーてさてと、私も彼のところにいこ~っと」
じゃあね、またね
と言ったミチルさんは、手を振りながら車を発進させた。
「はい…!ありがとうございました!」
私がぺこりと頭を下げて、上げてみるとミチルさんの乗るワゴンは数十メートル先で停止している。