手の届かないキミと


私が好きなのは、ひとり。

だから、


「あのっ…村山くんっ!」

ごめんなさいって、今度こそきちんと断ろうとしたのに…


「大丈夫だよ。僕は古畑の味方だから。

クラスの全員が敵にまわっても、僕だけは古畑の味方でいるよ」


突拍子もないことを言われてしまって、言えなくなってしまった。

クラスで浮いている私。

そんな私の見方でいてくれようとしてる人に、突き放すようなこと、言えない…。


自分の立場をわきまえろって。

村山くんの目が、そう言っているようにしか思えなくて…

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