手の届かないキミと
私の心は、誰にも届くことはないのだろうか…
見つめた合うその視線に、ハルくんの変化は見られない。
やっぱり、だめだよ…
だめなんだ、私なんか…
私なんかの心なんて、ハルくんに届くはずないんだ。
だって、住む世界がちがうのだもの。
それでもね、それでも
わかってもらいたいと思うのは、私のわがままなのかな…?
「ハルくん…好きだよ……」
言葉とともに、ぐっと我慢していたものが零れ落ちてしまいそうで
私はハルくんに背中を向けて駆け出した。