手の届かないキミと
でもだからって、ずっとそうもしてられない。
少しずつでも、前に進んでいかなきゃ。
その場でといっても、立ち上がると、やはりみんなの視線が気になる。
だけどそのなかで、優しい視線を見つけることができる。
ちょっと離れたところで、西村くんがちょっと笑って、タンバリンを叩き始めた。
…盛り上げてくれようとしてる。
歌が始まり、ナナの歌が上手なこともあって、みんな曲にのってきてくれた。
少し、びびりながらだけど…みんなの顔を見渡せば、私と目が合った子が笑いかけてくれた。