手の届かないキミと


それからハルくんは、顔が真っ赤な私にキスをした。

ぎゅって抱き締めらてるのご心地よくて、ハルくんの背中に腕を回したら

ばっとハルくんが私のことを退けた。


「ハルくん…?」と不思議そうに名前を呼べば、

「こっち見んな」って、赤い顔を隠そうとしてた。


かわいい。ハルくんもかわいいよ。

だなんて思ってたら、私の心の声は外に漏れていたみたいで

「ハルって呼ばねーと、またキスするぞ」

なんて脅し文句にならない言葉で私を脅すんだ。


私が「ハル」って呼んでも、どっちみち、キスされたけど…。

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