手の届かないキミと

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陽からのメールで『家出るの、7時45分。』って言い渡された。


朝弱いのわかってるし、無理して一緒に行くことないよって言ったのに

亜季は朝早くても無理してないんだよな?

でもだからって遅くても無理してるわけではないよな?起きてるんだし。

という陽の屁理屈で、今日は家を出るのが7時45分。


いつもの私なら、いまごろ誰もいない教室でたそがれてる時間だ。


いってきますとお母さんに声をかけて、玄関を開けると

「はよ」と不機嫌そうなあいさつをしながらも、私のことを待ってくれてた陽がいた。

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